こんにちは、なつです!
このブログでは、逗子移住について情報発信をしています。
2020年に都内から逗子に引っ越してきて、一人暮らしをしているよ。
今回のブログでは、Amazonプライムで配信されていた短編ドラマ「東京女子図鑑」を取り上げたいと思います。
東京女子図鑑とは
そもそも「東京女子図鑑」というドラマを皆さんご存知でしょうか。
これです。
↓Amazonプライムの外部リンクに飛びます。
まず「女子図鑑」というタイトルに違和感があるのは私だけではないと思います。
国語辞典によれば、図鑑は「絵や写真を主にして、物事をわかりやすく説明した書物。植物図鑑、動物図鑑など。」です。
女子図鑑ってヒトに対して使うことばとしてどうなの?と私も最初は思いました。
実は、このドラマは海外向けにも配信されていて、海外向けのタイトルは”Tokyo Girl”。
海外向けには案外、ありきたりな普通のタイトルです。
「女子図鑑」というタイトルだけでなく、中身も衝撃の作品でした。
なぜこのドラマを取り上げたいのか
私がこのブログで東京女子図鑑を取り上げたいと思った大きなポイントが一つあります。
それを中身の解説とか、ストーリーの解説の前に紹介したいです。
住む場所を他人の軸で決めるか、自分の軸で決めるか
このドラマの主人公の女性、綾(あや)は秋田県の大学を卒業し、東京のアパレル会社に就職し、20代で東京に上京します。
1話〜11話のエピソードの中で、20代〜30代へと年を重ねながら仕事、恋愛、家族という流れの中で、どんどんと「住む場所」が変わっていきます。
20代で最初に住む場所は「三軒茶屋」。仕事も恋愛も順調になったら今度は「恵比寿」に引っ越す。30歳直前になったら、次は大人のまち「銀座」。結婚したら「豊洲」。1人で自立した女性になるために「代々木上原」。
東京女子図鑑のエピソード
- 第一話「秋田生まれの女の子」
- 第二話 三軒茶屋編「憧れの東京生活。サバイバルのはじまりはじまり」
- 第三話 恵比寿編「金曜8時、恵比寿駅前集合」
- 第四話 恵比寿編「結婚しない男」
- 第五話 銀座編「アラサー女子の分岐点」
- 第六話 銀座編「シンデレラストーリー」
- 第七話 豊洲編「ブルータス、お前もか」
- 第八話 豊洲編「絶滅しない絶滅危惧種」
- 第九話 代々木上原編「私はおばさんになったか?」
- 第十話 代々木上原編「やっぱり、そういうこと?」
- 最終話 「強欲な女はゲームをコンプリートできるのか?」
人から羨ましがれたい
東京を舞台に住む場所がコロコロと変わっていきますが、その中で一貫しているのは、「他人の軸」で住む場所を決めていくこと。
他人からどう見られるのか。
周りから羨ましがられる場所に住みたいという見栄やプライド。年収が上がるたびに、理想の自分は更新されていって、その理想に近づく街に住むために生活水準を上げる。ドラマなので誇張したり、「流石にそれは大袈裟じゃない?」という表現も出てきますが、主人公・綾の住む場所はいつも「他人の軸」で決まっていく。
主に女性を視聴者として想定しているドラマですが、主人公が出会う男性の態度や言葉には、男性が見てもとても考えさせられるドラマです。
このドラマは、地方の田舎から上京してきた20代の女性が、大都会・東京を舞台に「他人の軸」で住む場所を選び、人から羨ましがられる女性になるために経験する人間模様を描きます。
20代、30代の「住む場所」をテーマとした点が圧倒的に衝撃でした。
他人の軸ではなく、自分の軸で物事を決めていく
「他人の軸」で自分の人生を決めていく主人公。
大事だと分かっていても「自分の軸」で住みたい場所、ひいてはどんなライフスタイルを生きていきたいのかを立ち止まって考える時間なんて持てない。
自分に合ったものを見つけるのは時間がかかるし、痛い思いを何度もしないと見つからないし。
反対に、みんなが羨ましがるものは結構簡単に見つかります。
ドラマの中で、秋田大学時代の主人公・綾は地元のコンビニで、東京のキラキラした特集が組まれたある雑誌を立ち読みします。
東京。
予約の取れないレストラン。
代理店の彼氏。
やりがいのある仕事。
六本木ヒルズ。
バージンシネマ(現Tohoシネマズ)のレイトショー。
一泊二日の箱根旅行。
ハリー・ウィンストンの婚約指輪。
幸せな結婚。東京で生きる人は、ロールプレイングゲームの主人公のように、
人生をコンプリートするためのアイテムを一つ一つかき集めていく。
じゃあそんな中で、20代、30代の住む場所はにどんなふうに考えていけばいいのだろう。
高2の進路相談
なんて言ったら、ばかにしますよね。浅はかとか、主体性がないとか。
高校2年生の進路相談。
担任の先生から「将来どんな人になりたい?」と聞かれた綾は、そう答える。
秋田県生まれ、秋田県育ち。秋田県の高校に通う女子高生。
地元のコンビニの前で、地べたに座って恋バナをする女子高生たち。
その横を歩行補助用の手押し車を押して、ゆっくり歩いていくおじいちゃん。
東京生まれ東京育ち
綾の母は、東京生まれの東京育ち。
大学で東京に来ていた綾の父と出会い、結婚で秋田に嫁いできた。
せっかく東京で生まれたのに、こんな田舎での生活を選ぶなんて信じられない、と綾は言う。
*LOHAS(ロハス)とは、Lifestyles of Health and Sustainability の頭文字をとった略語で、直訳すると、地球環境と人との健康を重視し、持続可能な社会のあり方を志向するライフスタイルのこと。
これって最近あんまり聞かないから、今で言うと、SDGsとかベジタリアン、ヴィーガン、サステイナビリティ、そんな言葉が当てはまるような。
綾の母は、東京生まれと言っても、実家は東京都台東区の「御徒町(おかちまち)」。上野に近く、浅草寺を始めとする多くの寺社がたつ古くからの下町。
でも、綾が思う“東京“は下町の御徒町ではなく、六本木や銀座などの華やかな街のこと。
「東京」と言っても実はとても広くて八王子のある多摩地域も東京に含まれるのですが、テレビやネットで話題になるのは、いつも華やかな中心部だけ。
地元・国立大学
高校三年生になった綾。
東京の国立大学に進学したいと担任に伝える。
学力的に難しいと思った担任は、地元の国公立「秋田大学」への進学をアドバイス。
綾も結局、秋田大学に進むことした。
地元の大学を出て、地元の企業に就職し、優しい男性と結婚して、両親と同じような暖かい家庭を持つ。
地元の進学高校の先生。先生だって、東京の大学に通ったり、東京で働いた経験なんて一度もない人も多い。
*私の感想/レビュー
私も滋賀県の高校に通っていたので分かります。自分の軸でやりたいことが特に無い生徒は、とにかく地元の国公立大学を勧められます。
私の場合は、京都大学、大阪大学、神戸大学。浪人してもいいから、とりあえず国公立に行っとけばなんとかなるから。
京大、阪大(=大阪大)は無理でも、神戸大なら自分でも少し頑張れば行けるかもと思ってしまった当時の私。
また、高校2年生くらいになると、文系に進むか、理系に進むかの選択を迫られます。私は英語が得意でした。
「英語が得意なら、文系だね」
そう言われて、文系に進みました。
いや、でもなんで英語ができると文系の学部を勧められるの?理系の学部だって、英語は必要なはず。
そんなんだから、日本人でノーベル化学賞や物理学賞をとれる人材が少ないのでは・・・(小言)。
さて、秋田大学に進んだ綾。
地元のコンビニで東京特集が組まれた雑誌を立ち読みして、東京への憧れをつのらせる。
東京。
予約の取れないレストラン。
代理店の彼氏。
やりがいのある仕事。
六本木ヒルズ。
バージンシネマ(現Tohoシネマズ)のレイトショー。
一泊二日の箱根旅行。
ハリー・ウィンストンの婚約指輪。
幸せな結婚。東京で生きる人は、ロールプレイングゲームの主人公のように、
人生をコンプリートするためのアイテムを一つ一つかき集めていく。
大学卒業、東京生活が始まる
綾は秋田大学卒業後、アパレル企業に就職が決まり、念願の東京生活が始まる。
まずは最初の家探し。南青山のマンションを内見する。
南青山は、表参道を有する都内有数のおしゃれエリア。
ちょっとコンビニに、スーパーに、っていっても普段着では行けない感じ。
何より、電車の乗り換えとか面倒くさいし。
内見に連れてきた不動産会社は、心の中でつぶやく。
「そりゃそうですよ。この辺りに住もうとする人は、みんな車持ってますし。スーパーの特売に走ったり、コンビニ弁当を買おうという人もいませんし。」
月23万円の綾の月収に対して、どんなに高くても家賃は月収の3分の1がマックスと言われ、綾の場合は7万円がマックス。
7万円では南青山は住めないので現実を見ましょうと言われ、別エリアを検討する綾。
住みたいランキング上位に出てくるまちにこだわる綾。三軒茶屋なら家賃も安いので、綾でも住めると言われる。
駅前の商店街には、レトロなお店も、新しいお店もある。古きと新しきが混在する不思議な雰囲気があるまち、三軒茶屋。
そうして三軒茶屋のお家に住むことを決めた。
住みたいまちランキング
*私の感想/レビュー
大学を選ぶときには、偏差値。
住む場所を選ぶときには、住みたいまちランキング。
本当は自分の能力や、幸せ、充実度を測る評価基準(モノサシ)は、他にもっとたくさんあるはず。
例えば、週末は海を散歩できればすごく幸せ。将来は、子供も自然に近い場所で育てたい。それを満たしていれば、通勤時間が長くても、自分はすごく幸せ。
そんな自分に合ったモノサシが分かっていれば、住みたいランキングなんて見なくていいし、今の自分にふさわしい住む場所はここでいいのかなと周りと比べて劣等感を覚えなくても良いのでは。
自戒を込めて、そんなふうに思います。
大学を選ぶときだって、偏差値ばかり見て国内の大学しか考えていなかったけれど、本当は海外の大学への進学だって真剣に考えるべきだった。
私の一つ上の学年に、高校時代に一年留年して、アメリカの高校に留学して戻ってきた先輩がいました。
私のいた滋賀県の高校では、そんな人は他にいませんでした。
周りと違う選択をしたその人は、ちょっと浮いていたという感じもありました。
けれど、その後、東京の大学に進んだ私は、同期入学した人たちの中に、「高校を休学してイタリアに行ってました。」「私も高校の時は、アメリカに留学してました。」そんな人がゴロゴロいることに衝撃を受けました。
え、留学って大学に入ってからするものじゃないの?世の中は広かった。
地元の進学高校を出て、日本の大学に進学して、留学もできたらいいな、ということしか頭になかった、そもそも高校で留学なんて選択肢があるなんて考えたこともなかった、という経験でした。
もちろん、留学には金銭的な問題もあるとは思いますが。。
偏差値とは、住みたいランキングとは。
そんなことばかり気にしている私をよそ目に、自分の軸を持ってる人はどんどん前に進んでいた。
綾が最初に選んだ三軒茶屋は、世田谷区に属し、吉祥寺や自由が丘同様「住みたい町ランキング」の上位に名を連ねる人気の住宅地です。
渋谷まで電車で乗り換えなし5分で行けること、ちょうど良いダサさがあること、そんな理由で綾は三茶(=三軒茶屋)を選びました。
ダサい街って自分に都合のよい、失礼な言い方ですよね。(笑)
そんなこともあり、三茶での暮らしが始まります。
三茶の男性との出会い
ドラマの第二話では、秋田大学を卒業して、東京のアパレル企業で働き始めた主人公・綾のストーリーでした。
本人いわく「適度におしゃれで、適度にダサい」まち三茶(=三軒茶屋)に住み始めた綾。
仕事にも慣れ始めてきた社会人1年目。
駅前のたこ焼き屋さんに並ぶ、20代の若いカップルを見かける。
男性はブルー、女性はピンク、お互い色違いのお揃いのキャップ(帽子)をしている。
私だって•••。
今は仕事があるし、それどころじゃないだけだから。
すると、たまたま直樹(なおき)が通りかかる。
直樹は、つい先日知り合ったばかりの年上の男性。
綾の職場である有希(ゆうき)の大学時代の同級生。
仕事終わりに、有希に飲み屋へ連れて行ってもらった綾は、そこで直樹と知り合った。
直樹も三軒茶屋に住んでいる。
「近所だし、生活サイクルがお互い似てるんじゃない?」
直樹がいうと、綾もまんざらでもない様子。いい感じの2人。
「今度近所でご飯でもどう?」直樹から綾にご飯のお誘い。2人で出かけることに。
「飾らない」まち
後日、約束していた三軒茶屋の焼肉屋さん。
ご飯からの帰り道。
サミット、西友、肉のハナマサ、よく買い物にいくスーパーが2人とも似ているという話で盛り上がる。
主婦か、と直樹がツッコむ。
気を許した2人は、付き合い始める。綾にとっての東京の初めての彼氏。
後日、直樹の1人暮らしの部屋で一緒に夕ご飯を食べる綾。
焼きそば(直樹自家製)をフライパンからお皿に取り分けてくれる。
綾も、直樹のグラスに缶ビールを注いであげる。
ダイニングテーブルとまでは言えない小さな食卓。
食卓に座る綾からは、キッチンで焼きそばを取り分ける直樹の姿が見える。間取りは1K。
決して広くはない9畳一間の直樹の部屋。
綾にとっては、初めての東京のまち、三軒茶屋。
飾らないこのまちで、優しくて安心できる彼氏にも出会えた。
でも、そんなことで満足しない、満足できないのがこのドラマの主人公・綾。
上を上を見せられるまち、東京
本当にしみじみと幸せだと感じられた。
だけど、それが問題。
だってこんな幸せなら秋田にだって転がってる。
わざわざ東京に出てきて、おしゃれな街の、おしゃれなアパレルに入社して、それで手に入れた幸せがこんなのでいいの?
直樹が悪いわけじゃない。不満があるわけではないけど・・・。
幸せな結婚はない、結婚を幸せにしよう
*私の感想/レビュー
この、現状に不満があるわけではないけれど、もっと良い人がいるんじゃないかという不安。
大学生から社会人に変わる時、転職のタイミング、友人の結婚式、30歳直前になる時など、人生の節目節目で結構この不安が出てきます。
自分軸で決めるのが大事と偉そうなことを言ってますが、じゃあ具体的にどうやって決めればいいのか。
その人自身の性格とか、直感である程度決めるタイプなのか、論理的にシステマチックに決めるタイプなのか、人によって合う合わないがあると思うので、一つの案として参考になると思うものを一つ。
私のお薦めは、
1. 自分がどういう人生を送りたいか真剣に考える→書き出す2. 1.のような人生を一緒に送れそうなパートナーはどういう特性を持っていそうか真剣に考える→書き出す
3. 2.のような将来のパートナー候補が出現しそうな場所を考えそこに自分も出向く
4. 2.のような人に出会ったとき、重要条件だけ確認し後の瑣末なことには全て目をつむる(ファッションセンスがダサい、長男である、給料が悪い、etc.)
5. ゴールに向けてGo!
私はここまでシステマチックなことしませんでしたが(笑)、参考になれば・・・
引用元:世界級ライフスタイルのための婚活
確かに、かなりシステマチックだ・・・。ここまで私もできないかも。
私もどちらかというと直感で決めていくタイプなのですが、こういうやり方で決めていくのもありだと思います。
そして、自分なりに考えて一旦決めたのならば、それを幸せな選択にするために努力すること。
結婚がまさにそうで
「この人と結婚したら幸せになれるのか?」という発想自体が違う。「この人と結婚して私がこの結婚を幸せにする」のだ。
スティーブ・ジョブスの言う通り、良い人間関係は”It just gets better and better”、時が経てば経つほどよくなる。
引用元:「幸せな結婚」はない、「結婚を幸せに」しよう
「この人と結婚すれば、この人は(=相手)私を幸せにしてくれるのだろうか?」
というのは、相手ありきの考え方だけど、
「よし。この人と結婚して、私(=自分)がこの結婚を幸せなものにしよう。」
という自分軸の発想を、出発点にして考えてみる。
そうすることで、相手の嫌なところ足りないところではなく(=人を変えるのは難しい)、自分の力でコントロールできる領域に目を向けることができるようになる。
誰と一緒に人生を生きるかというパートナー選びでも、どこで暮らすと幸せなのかという住む場所選びでも、何かの決断に迷う時には、役に立つ考え方かもしれません。
参考リンク先
本記事を執筆するにあたり、下記のリンク先を参考にさせていただきました。
■東京女子図鑑について
⇒Amazonプライム東京女子図鑑(外部リンク)
2017年 主演 水川あさみ
■文中で引用した言葉について
⇒世界的ライフスタイルのつくり方(外部リンク)
クローデン 葉子さんのブログ