逗子の新宿エリアって、どんな場所なの?
都内から逗子に引っ越して実際に感じた住みやすさについて話していくね。
今回は新宿エリアだね。
新宿エリアの特徴
逗子海岸に面しているのが、この新宿エリアです。
「海からも駅からも、徒歩10分以内の場所に住みたい」
「心が落ち着くような閑静な住宅街に住みたい。 」
「海岸まで歩いてすぐに散歩できる距離がいい。」
そんな要望に一番合った家が見つかるのが、このエリアです。
逗子移住の目的が「海のそばに住みたい!」という人であれば、真っ先に検討するエリアだと思います。
実際、私も住む場所を探す時は、第一候補に考えていました。
海沿いの場所だけあって、海の見えるおしゃれなカフェやレストランも多いです。
新宿はかつては別荘地、今は閑静な住宅街
- かつて明治の時代、新宿の海岸そばには外国人や政治家たちの別荘が立ち並んでいました。
- 「異人館」といえば、明治時代に欧米人が居住していた住宅のことで、兵庫県神戸市の北野が有名ですが、逗子にも青異人館、赤屋敷などと地元の人に言われていた西洋式の別荘がありました。
- その頃の人たちには、レンガ造りやペンキで塗られた洋風の建物はとても珍しいものだったので、青異人館・赤屋敷と呼んだのです。
- 文献によると、「青異人館」はドイツの法律学者レーンホルムのお家、「赤屋敷」はイギリスの貿易商マクベンのお家のようです。
- なぜ逗子に別荘地があったのか、これは米軍と関係があります。
- 戦後、横浜から横須賀、三浦半島、そして逗子、葉山から茅ヶ崎の「湘南」エリアには、米軍の基地や施設が作られました。
- 米軍の基地文化の影響を受けて、その周辺には西洋式の住宅や、ホテル、レストランなどが作られていきました。
- 湘南でサーフィンが始まったのも、1960年頃、外国人がサーフィンをしているのを見た地元の若者たちがそれを真似し始めたところからだという説もあります。
- 逗子郵便局のそばの道から逗子海岸に伸びる一本道は、シンボルロードと呼ばれますが、この道の途中に一箇所だけ橋がかかっています。
- これは「東郷橋」という名前がついており、東郷平八郎(明治時代の軍人・政治家)が住んでいたことが由来とされています。
- 新宿はまず、外国人別荘地として広がったのが始まりで、その後、明治の終わりのことまでには、軍人や政治家の別荘が並びました。
- 大正時代にはさらに別荘地として広がっていきました。
新宿エリアは東小坪という名前の漁場だった
- 昔の文献を読んでいると、1943年(昭和18年)、逗子町が横須賀市に合併される前の逗子の村々には、8つの村があったことがわかります。
- 逗子
- 桜山
- 沼間
- 池子
- 山野根
- 久野谷
- 柏原
- 小坪
- これを見ると、新宿がありません。
- かつては、現在の小坪、披露山、新宿のあたりを合わせて「小坪村」と言っていました。
- その中で、新宿は東小坪といって、小坪村の中の漁場の一つでした。
- 鷺浦(さぎうら)から新宿浜までが一体の漁場でした。
- 鷺浦は小坪海岸のことで、鷺(さぎ)の降り立つ美しい海岸だったことからこう呼ばれます。
面影をなくしても大切に語り継がれる「なぎさホテル」
今は跡地がファミリーレストランになっており面影をなくしてしまいましたが、 かつて新宿エリアの海沿いに「逗子なぎさホテル」がありました。
1926年(大正15年)に創業し、1989年(平成元年)に惜しまれながらも閉館しました。
当時と比べると、逗子海岸も随分その姿を変えたことかと想像します。
当時は、今のように交通手段は発達しておらず、東京駅から逗子まで電車で1時間程度で来れることはなかったはずです。
その分、逗子海岸は今より静かな環境だったと思いますし、なぎさホテルに訪れる人はそんな穏やかな時間が流れる場所で、特別な時間を過ごしたのかもしれません。
インターネットで「逗子 なぎさホテル」と調べると、当時のなぎさホテルの様子が分かる写真があがっています。
逗子のシンボル的な場所だったのだろうと想像します。
逗子開成高校
湘南には名門高校が多く所在しています。
鎌倉の栄光学園高校、鎌倉学園高校、鎌倉高校、藤沢の慶應義塾湘南藤沢高校、湘南高校、など歴史のある高校が集中しています。
逗子には、東京神田にあった旧制開成中学の分校(兄弟校)として、開校された逗子開成高校があります。
開校当初「逗子第二開成中学」と呼ばれ、1903年に池子東昌寺を借りて学校を開きました。
その後、現在の逗子新宿の土地が寄付されて校舎が建てられました。
この高校は、逗子駅から逗子海岸に向かう道の途中、新宿の閑静な住宅街の中にひっそりと佇んでいます。
眼前に逗子の海が広がるこの場所で高校時代を過ごしていたら、どんな感性豊かな大人に育つのだろうと、内陸の田舎の高校で育った私は羨ましく思います(笑)。
おすすめの場所、カフェ
新宿エリアにあるおすすめの場所や、カフェを紹介します。
パンヤコット(Panya Cotto)
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食べログの百名店(2020年)にも選ばれている、パン屋さんです。
2005年9月に披露山公園の登り口にオープンされました。
逗子駅から披露山公園の入り口に向けて歩いていくと、途中の坂道に素敵なお店の外観が見えてきます。
週末の過ごし方としておすすめは、ここでパンやサンドイッチを購入して、披露山公園やその隣の大崎公園に行ってご飯を食べることです。
ただ、気をつけて頂きたいのが、公園でご飯を食べていると、トンビが狙ってくることです。 私も前回、サンドイッチを取られてしまいました(笑)。
土日でも19時まで営業されているので、ランニングや散歩帰りに立ち寄ることができます。
地元の方々で大変人気なので閉店間際にはほとんど完売状態になっています・・・。
私がランニング後に立ち寄る時には、フランスパンのバゲットだけしか残っていないことが多いですが、そのバゲットがめちゃくちゃ美味しいです!
お店のスタッフさんにお願いすると、バゲットを一口サイズにカットしてから袋に入れてくれます。
午前中や昼間であれば、まだ色々なパンが選べる状態ですので、ぜひお立ち寄り下さい。
駅からの距離、海までの距離
駅からの距離
JR線「逗子駅」からも、京急線「逗子・葉山駅」からも徒歩圏内です。
だいたい徒歩10分以内で着けると思います。
海までの距離
逗子の中では、逗子海岸に一番近いエリアです。
新宿エリアのお家だと、ほとんどのお家で海岸まで徒歩5分〜10分圏内です。
スーパー、コンビニの有無
新宿エリアには、コンビニは無いですが、「たからや」というスーパーがあります。
駅前のスズキヤや、オーケーストアといった大きなスーパーに比べると、こじんまりしている感じですが、菓子パンやお弁当など、品揃えは十分に豊富で、逗子海岸に寄った帰りに立ち寄るととても便利です。
郵便局、ヤマト運輸受取りセンターの有無
新宿エリアには郵便局も、ヤマト運輸配送センターもありません。
ただ、逗子郵便局という逗子で一番大きな郵便局が新宿エリアから徒歩圏内にあります。
そのため、ほとんど郵便で困ることはないはずです。
治安
逗子は犯罪の少ない平和な町です。
治安については、逗子警察署が発表している犯罪発生状況をご確認いただくのが良いと思います。
逗子の町名ごとに、犯罪別に分類されており、毎月更新されています。
こちら(外部サイト)からご確認できます。
自然災害
最後に、自然災害のお話です。
自然災害は発生しないのが一番ですが、
逗子に住む上で、最低限ハザードマップは確認しておきましょう。
ハザードマップとは
ハザードマップとは、一般的に「自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図」とされています。
防災マップ、被害予測図、被害想定図、アボイド(回避)マップ、リスクマップなどと呼ばれているものもあります。
ハザードマップを作成するためには、その地域の土地の成り立ちや災害の素因となる地形・地盤の特徴、過去の災害履歴、避難場所・避難経路などの防災地理情報が必要となります。
引用元:国土交通省 国土地理院
逗子市の作成するハザードマップ
2021年9月現在、逗子市の作成するハザードマップは以下の二種類です。
下記リンクは、市役所の運営する公式サイトに飛びます。
実際にご確認いただくと、津波や土砂災害の警戒区域に指定されている場所がかなり多いのが良く分かります。
私の住んでいる場所も、津波災害警戒区域には含まれていないものの、土砂災害警戒区域には含まれています。
また、もしもの時にすぐに避難できるように、自宅には避難グッズを用意しておくことも大切です。
私は、一人暮らしをしていますが、避難グッズをまとめたリュックサックを置いています。
このリュックサックは、少し値段が高いので買うかどうか迷いましたが、Amazonのレビューがとても高く、必要なものが一つにセットになっていて充実した中身だったため購入を決めました。
逗子に住んだら、まずは防災グッズを検討されることをおすすめします。
まとめ
以上、「【逗子】新宿ってどんな場所?特徴や暮らしやすさを一挙紹介!」でした。
海沿いは少し賑やかだけど一本通りを中に入ると、とても閑静な住宅街だよ。
参考文献
本記事を執筆するにあたり、下記の文献を参考にさせていただきました。
『「湘南」の誕生 音楽とポップカルチャーが果たした役割』増淵敏之著, 2019年『住む地域を知る逗子の歴史』市制50周年記念事業実行委員会刊, 2005年『逗子子ども風土記』逗子教育委員会調査部編, 1989年『逗子道の辺百史話』三浦澄子編, 1986年『湘南に家を持つ』寺倉力著, 2004年
▼湘南エリアで、賃貸物件の暮らしから、家を建てるまで、筆者が実体験に基づいて書かれている本です。
▼湘南エリアはなぜ魅力的なのか?大学教授の筆者が湘南のルーツを詳しく書かれています。比較的新しい2019年出版です。