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お雑煮とスコーン・なつのブログ
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#5 最後のROSIE THE RIVETER- 飛行機工場で働き続けた女性が104歳でお亡りになった話

Rosie the Riveter Visitor Education Center.
rosietheriveter_theeconomist(引用元)the economist, 2023年11月22日

週末に英新聞でとある記事を見つけて、一気に最後まで読んでしまいました。

エコノミストという雑誌の「Obituary(訃報)」というコラムの掲載されていた記事ですが、このコラムではその週に亡くなった方の経歴を紹介しています。

このコラムは普段は読み飛ばしてしまうことが多いのですが、今回の記事は書き手の文章の書き出しがとても上手で、104歳と長寿で人生を全うされたこの人(冒頭の写真の女性)のストーリーが気になり最後まで読みました。

記事の書き出しはこんな始まりです。

“Busy, busy, busy. So Elinor Otto liked to be: always doing, accomplishing something.

Starting every working day at 4am with a shower and a drive. Parking the car a long way from the plant to get a brisk morning walk.

Coffee, and reading the newspaper, both at once.

Then, at 6am, getting down to work on Boeing’s assembly line in Long Beach.”

(引用元)the economst, 2023年11月22日, 記事

毎朝4時に起床し、車で工場まで出勤。

工場からかなり離れた場所に駐車し、そこから工場まで朝の眠気覚ましにウォーキング。

コーヒー片手に新聞を読み、6時になるとカリフォルニア州ロサンゼルスのロングビーチにあるボーイング(米国の大手飛行機メーカー)の工場の生産ラインで仕事に取り掛かる。

毎週木曜日には美容院に行って髪と爪を整え、孫が描いてくれた手紙の文章にスペルの間違いがあれば、赤ペンで添削する。

そのように働いたアメリカ人女性エリノア・オットーさん11月12日に104歳で死去されたそうです。

Rosie the Riveter Visitor Education Center.(引用元) Rosie the Riveter Visitor Education Center, NPS Photo/Luther Bailey.

第二次世界大戦中のアメリカ。

戦時中、約600万人の女性が労働市場に駆り出されたと言いますが、その中に「ROSIE THE RIVETER(リベット打ちのロージー)」と呼ばれる女性労働者が含まれており、彼女は最後のRossie the riveterと紹介されています。

リベットというのは部材を接続するネジのようなものですね。Rosieは女性を表す呼称。

これまで男性がしてきた仕事に女性が就くと、男性から職を奪っている、既婚女性は働きに出てはいけない等、横柄な態度で扱われたり、不平等な賃金や嫌がらせなどを受けたりしたと言いますが、戦争が終わると今度は、帰還兵のために職を早く離れて家で家事に専念するように促され、多くの女性が職を失ってしまう。

でも、当時の「女性の仕事」はパソコンのタイピングなどの事務仕事が大半で給料も低かったのに比べ、ボーイング工場での仕事は給料も良かったそう。

ボーイングがロングビーチの工場を閉鎖するまで働き続けたそうですが、女性でも「男の仕事」ができることを証明し続けた女性のストーリー。いつか映画や本になって語り継がれるような山あり谷ありの人生だったと想像します。こんなおばあちゃんに話を聞いてみたい🐶

参考文献

『Elinor Otto did not realise what giant strides she was making for women; the longest-working “Rosie the Riveter” died on November 12th, aged 104』

the economist, 2023年11月22日: 記事元

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なつ
暮らしのこと、英語、旅行がテーマ。大阪に住んでいます。大阪の前は神奈川県逗子に住んでました。