都内から逗子に引っ越して実際に感じた住みやすさについて話していくね。
桜山は逗子の中でも、特に住宅が多い地域だよ。
場所によるけど、徒歩5分で海に行ける場所もあれば、駅やスーパーに近い住宅街もあるよ。
桜山エリアの特徴
桜山は、逗子市を構成するエリアの中で最も広いエリアです。
逗子駅・東逗子駅に近い桜山と、葉山に近い桜山(大山)に分かれています。
この葉山に近い飛び地の桜山は、桜山大山といわれます。
桜山の中でも、逗子海岸に近い場所は、風光明媚な場所で昔は別荘地でしたが、今は住宅街とカフェやレストランの並ぶ場所になっています。
桜山大山
桜山エリアの中にある、葉山に近い飛び地です。
何らかの理由で、葉山から桜山村に譲られた土地のようです。
ここには逗子葉山の海岸に流れ着く「森戸川」の源流があります。
このあたりは2キロメートル程のハイキングコースになっています。
鳥類の保護地域にも指定されており、川のせせらぎと鳥のさえずりの中を歩く秘境のようなコースで、逗子市外の人もここへわざわざ訪れるほど、結構人気があるようです。
私もまだ行ったことのない場所ですが、インターネットで「森戸川 源流」などと調べるとハイキングコースの入り口や、写真などがアップされています。
昔はこの場所に大きな鰻(うなぎ)が住んでいたのをお婆ちゃんがやっつけたという、パワフルですが少し怖い「うなぎ渕(ふち)」の伝説が今でも残っています。
ある日、お婆ちゃんは滝つぼに化け物のような大うなぎを見つけました。
お婆ちゃんは持っていたカマでやっつけて、大うなぎを輪切りに切り刻み、その亡き骸の一部を持ち帰りました。
後日、残りの亡き骸を持ち帰るために滝つぼに戻ると、頭だけが残されていたうなぎの亡き骸が突然お婆ちゃんに話しかけました。
「婆さま、まだ頭が残っているでよ。」
驚いたお婆ちゃんは、持っていたものを全て放り出して、一目散にその場を離れましたが、それからは長い間病気にかかってしまい、うわ言ばかり言うようになったそうです。
それ以来、村の人たちは、この場所のことを「うなぎ渕(ふち)」というようになりました。
蘆花(ろか)記念公園
桜山8丁目には、蘆花(ろか)記念公園があります。
深い緑に囲まれたこの公園は、ちょっとしたハイキングコースにもなっています。
ハイキングコースの林道の脇には、徳富蘆花(ろか)の小説「自然と人生」の文章が立て札が立っています。
蘆花は明治時代の作家です。
1900年8月に「湘南雑筆」を含む『自然と人生』を執筆し、当時のベストセラーとなりました。
蘆花は、東京の赤坂から逗子に引っ越してきて、逗子や湘南の自然の美しさを書きました。
私もこのブログを書いていて色々と調べていると、蘆花の作品を読んでみたいと思うようになりました。
また今度、読んだら、作品のレビューを書きます。
そもそも、どうして逗子に蘆花記念公園があるのでしょうか。
それはなぜかというと、1900年頃、蘆花の執筆した「湘南雑筆」がベストセラーとなり、湘南エリアは全国的な知名度を得ました。
ほぼ同時期に、海水浴場が大磯、逗子、葉山に開設され、別荘地や住宅街ができていきました。
こうした変化に鉄道会社が呼応し、江ノ電、小田急、京急と、この地域に鉄道網が伸びてくる経緯となりました。
蘆花の執筆作品がきっかけとなり、逗子の知名度が高まり、逗子がどんどん便利になったからこそ、現在に生きる私も都内に勤務しつつ、逗子で暮らすことができているのだろうと思っています。
それくらい、湘南の美しさを全国に認めさせた蘆花の功績は大きかったのではないでしょうか。
蘆花は、逗子に住んだ後、1907年に東京の世田谷に転居し、亡くなるまで世田谷で過ごしました。
その世田谷の旧宅は、現在「蘆花恒春園」という公園になっています。
この公園も素晴らしい自然がある場所で、私も大学時代にこの公園のスタバで勉強していたことがあります。
公園の中の林道を登った少し小高い丘には、郷土資料館があります。
残念ながら、2020年3月をもって閉館してしまったため今は中を見学することができませんが、終戦前後に建てられた貴重な建造物が残っています。
公園の入り口から郷土館まで登ると、郷土館の縁側からは、逗子海岸、江ノ島、富士山を一望することができます。
おすすめの場所、カフェ
桜山エリアにあるおすすめの場所や、カフェを紹介します。
なぎさ橋珈琲 逗子店
海沿いのテラス席があるカフェです。
朝7時からやっており、800円くらいのお得なモーニングセットがあります。
テラス席はワンちゃんと一緒に食事できることもあり、地元の人の癒しのスポットになっています。
駅からの距離、海までの距離
駅からの距離
桜山エリアは、逗子の中では一番広いエリアで、JR線「逗子駅」に近い場所と、JR「東逗子駅」に近い場所があります。
海までの距離
桜山の中でも逗子海岸に近い場所だと、海まで徒歩5分という場所があります。
ただ、多くのエリアは山側に位置しているので、海までは少し距離があります。
スーパー、コンビニの有無
桜山エリアにもコンビニはあります。
まず、逗子海岸に近い「ファミリーマート 逗子渚橋店」。
そして、東逗子駅に近い「セブンイレブン 逗子桜山3丁目店」。
スーパーは、東逗子駅のそばで一番大きいのが「ヨークマート 東逗子店」です。
少し小さいですが「生活協同組合 ユーコープ 桜山店」もあります。
【コンビニ】
ファミリーマート 逗子渚橋
セブンイレブン 逗子桜山3丁目店
【スーパー】
ヨークマート 東逗子店
生活協同組合 ユーコープ 桜山店
郵便局、ヤマト運輸受取りセンターの有無
桜山エリアには郵便局はありますが、メルカリの発送などで近くにあると便利な「ヤマト運輸配送センター」はありません。
ヤマト配送センターは、葉山か、逗子の小坪エリアにあります。
郵便局は、二つあります。
【郵便局】
逗子桜山郵便局
東逗子郵便局
【ヤマト配送センター】
桜山にはないため、葉山か逗子小坪の配送センターを使う必要あり。
治安
治安については、逗子警察署が発表している犯罪発生状況をご確認いただくのが良いと思います。
逗子の町名ごとに、犯罪別に分類されており、毎月更新されています。
こちら(外部サイト)からご確認できます。
自然災害
最後に、自然災害のお話です。
自然災害は発生しないのが一番ですが、
逗子に住む上で、最低限ハザードマップは確認しておきましょう。
ハザードマップとは
ハザードマップとは、一般的に「自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図」とされています。
防災マップ、被害予測図、被害想定図、アボイド(回避)マップ、リスクマップなどと呼ばれているものもあります。
ハザードマップを作成するためには、その地域の土地の成り立ちや災害の素因となる地形・地盤の特徴、過去の災害履歴、避難場所・避難経路などの防災地理情報が必要となります。
引用元:国土交通省 国土地理院
逗子市の作成するハザードマップ
2021年9月現在、逗子市の作成するハザードマップは以下の二種類です。
下記リンクは、市役所の運営する公式サイトに飛びます。
実際にご確認いただくと、津波や土砂災害の警戒区域に指定されている場所がかなり多いのが良く分かります。
私の住んでいる場所も、津波災害警戒区域には含まれていないものの、土砂災害警戒区域には含まれています。
また、もしもの時にすぐに避難できるように、自宅には避難グッズを用意しておくことも大切です。
私は、一人暮らしをしていますが、避難グッズをまとめたリュックサックを置いています。
このリュックサックは、少し値段が高いので買うかどうか迷いましたが、Amazonのレビューがとても高く、必要なものが一つにセットになっていて充実した中身だったため購入を決めました。
逗子に住んだら、まずは防災グッズを検討されることをおすすめします。
まとめ
以上、「【逗子】桜山ってどんな場所?特徴や暮らしやすさを一挙紹介!」でした。
桜山エリアは広い地域なので、同じ桜山エリアの物件が複数候補になっても、まずは自分の目でそれぞれ見に行ってみて、どんな場所に立っている物件なのか比べてみると良いかもね。
参考文献
本記事を執筆するにあたり、下記の文献を参考にさせていただきました。
『「湘南」の誕生 音楽とポップカルチャーが果たした役割』増淵敏之著, 2019年『住む地域を知る逗子の歴史』市制50周年記念事業実行委員会刊, 2005年『逗子子ども風土記』逗子教育委員会調査部編, 1989年『逗子道の辺百史話』三浦澄子編, 1986年『湘南に家を持つ』寺倉力著, 2004年
▼湘南エリアで、賃貸物件の暮らしから、家を建てるまで、筆者が実体験に基づいて書かれている本です。
▼湘南エリアはなぜ魅力的なのか?大学教授の筆者が湘南のルーツを詳しく書かれています。比較的新しい2019年出版です。